自転車乗車時のクマへの備えについて【装備・知識まとめ】
クマの出没が日本全国で話題になっています。
私もほぼ毎日見るクマのニュースに心を痛めており、知識を整理。
先日・北海道知床でレクチャーを受けたクマの学びとともに、装備や心構えについてまとめていきます!
まずは、直近でおきたクマ出没・人身事故の事例から見ていきましょう。
【2023年】クマの人身事故一例
10月31日、北海道の大千軒岳で登山中の大学生が襲われる
2023年10月29日、3人の消防隊員が北海道南部・福島町の大千軒岳に登山中、ヒグマに遭遇。
3名いた中の1名が応戦しナイフで首元を刺しなんとか難を逃れましたが、2名が襲われるという大事故が起こりました。
その後全く同じ山で翌々日の10月31日、函館市の20代の男性が行方不明になったと発表がありました。
この方は、残念にも襲われて亡くなられてしまいました…
この大学生さんは、ニュースを見ていなかったのだろうか?
少なくとも、前々日の出来事を知っていたら山には入らなかったはず
10月、北海道阿寒湖で釣りのあと自転車乗車中に襲われる
サイクリング中に襲われたという事例もしっかりあります。
2023年10月、北海道・阿寒湖内の山林で釣り帰りの林道で襲撃にあった男性。
特徴的だったのは、遭遇してしまったのが親子熊ということです。
どんな様子で襲われたのかは、記事を参考にしていただくとして…詳細を見るのは無惨(できれば見たくない…泣)ですが、知っておくのはかなり重要なので!
6月、東日本の峠で自転車乗車中、男性が襲撃される
2023年6月、東日本の某地域にて自転車に乗り峠越えをしていたAさん。
倒木があって自転車を降りていたところ、5m先にクマ!
防御態勢をしっかりとった&ヘルメットを被っていたのが幸いし、引っ掻かれるだけですんだとは言いますが、約250~300針の縫合におよんだとのこと。
これでも30秒は襲われ続けた結果…怖い…
クマには2種類いて、それぞれ特徴がある
現在日本にはクマは2種類おり、それぞれ特徴が違います。
つまり対策も異なってくるということ。
北海道・知床自然センターで教わったことを踏まえながら、お伝えしていきます。
①ツキノワグマ…本州・四国にいるクマ
本州と四国に住むのが、ツキノワグマ。
大きさは120~180センチとヒグマに比べて小さいとはいえ、人間と同じくらいの大きさと考えると戦っても勝てるような相手ではありません。
②ヒグマ…北海道にいるクマ
ヒグマは寒い環境に強いということで、北海道にしか住んでいません。
170~280センチと人間2人分くらいの大きさがあり、こちらも勝てる相手ではないです。
両者の共通点としては、雑食・性格は慎重・出産時期が2月頃という点。
活動期は、冬眠している時以外。つまり春~秋です。とくに冬眠の準備に追われる秋は、ツキノワグマがエサを求めて活発に活動するので注意が必要です。
自転車走行時のクマ対策
【重要】情報収集はおこたらないこと
クマの対策をするとはいえど、そもそも出会わないようにすることがかなり重要。
人身事故になったら全国版ニュースにもなりますが、ただの出没くらいですと、地元の新聞にしかのらないような情報も多いです。
もしくは、立て看板があるだけ、ってことも多かったですね。
したがって、なるべく現地には前日入りして地元の方に情報をきいてみる&地元のオンライン新聞を見ておくなど、念には念を入れておくべきでしょう。
「最近出没した」などの情報が得られたら、計画を中止する勇気も必要!
私も北海道・富良野の低山にヒルクライムに行こうと思いましたが、流石に3日前に出たとのことでやめましたよ(ホテルのフロントの方が言っていた)
【装備】熊スプレーは必携。ほかエマージェンシーキットも‼
【自転車に乗っている際のクマへの備え】
- 熊スプレー(ツキノワグマ用・ヒグマ&ツキノワグマ両方対応用)
- 熊鈴
- においをシャットアウトするジップロックのような袋
- 笛・エマージェンシーシート
- ココヘリ(月額460円で所持できるGPS発信機。これを持っているとオフラインでも遭難時、ヘリコプターからの場所特定が可能)
知床自然センターのレクチャーでは、クマは嗅覚が優れているのでとにかく食べ物はジップロックに入れる・食事は手短にすること(同じ場所にずっととどまらない)などを言われましたが、常に警戒心は必要。
それに加え、なにかあったときのために、遭難時のキットは一通り持っておくべきでしょう。
熊スプレーはヒグマに対応するものとそうでないものがあるので注意!
「ココヘリ」は、登山の時につかっているものを流用していますが、自転車にも有効だと思っています。
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ソロで行動している際は、とくに必携ですよ。
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自転車走行時、熊スプレーの収納方法?
自転車に乗っている時、クマが不意に襲いかかってきたら?
イメージトレーニングをしてみましょう!
走行時、熊スプレーをとっさに取り出せるようにしなくてはなりません。
私は身につけているトレイルランザックの右胸ポケット(右利きなので)にいれることにしました。
かりに坂で自転車を押して歩いているときもすぐに対応できますし、自転車を離れた場合でも。
私のよく行う「BIKE&HIKE(自転車で登山口まで行き、山を登る)」にも有効なので、いつもこのスタイルです。
熊スプレーホルダーが付いているものとそうでないものがあるので、付いているものを選ぶと取付場所の選択肢が増えますね。
自転車走行時、クマに出会ったらすべきこと
28秒でわかるクマ対策(自転車編)
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) November 7, 2023
自転車は静かでスピードが出るため お互いに気づかないまま 近い距離で出くわす可能性が
いつ遭遇するか本当にわかりません
すぐ動けるよう「もしも」をイメージ
詳しく👇https://t.co/M0IwZ66m6L pic.twitter.com/ir0LDmtogY
NHKさんがこのような投稿をされていました。
「背中を見せて逃げているけど大丈夫?」と突っ込みたくなる部分はありますが、おおむねこの初期対応で◎
クマは早く逃げるものを追う習性があるので、ゆっくり落ち着いてその場を去るといった点では合格でしょう。
自転車を降りるかどうかというのは、その場で臨機応変に決めるしかありません。
そのまま乗り続けるなら、ゆっくり漕いでしばらくはクマから目をそらさない(つまり背を向けないことが重要、こちらが弱みを見せると襲ってくる可能性あり)。
【まとめ】山を走る際はクマ対策はしっかりと!
日本全国、クマがたくさん出てきている昨今。
2023年以降の北海道はとくに被害が多く、クマも町を闊歩している状態だそうで。
適切な対策をして、山を楽しみましょうね。
飛行機に載せられない熊スプレー以外の選択肢
熊スプレーは飛行機に載せようと思っても没収されてしまいます。
そこで、他に
- 佐川急便での郵送(ただし、船便指定に限定。送り状に要記載)
- 熊よけシート
という手もありますよ。
特にシートはコスト的にかなりたすかります。初心者でもあんしん!
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